上質な睡眠のために欠かせない枕には、実は色んなうんちくがあります。
例えば「北枕」、これは眠る際に北向きに寝てたら縁起が悪いという意味です。
その由来には2つの説があり、1つはお釈迦様が亡くなった時のエピソード、もう1つは家相となっています。
お釈迦様が亡くなったエピソード
お釈迦様が亡くなったエピソードですが、これはお釈迦様が80歳の時に、クシナガラという村で頭を北に向いてそのまま入滅した有名なエピソードです。
仏教が渡来した日本ではいつしか、このエピソードから「北向き」イコール「死」と結びつき、「北向きで眠るのは縁起が悪い」とされました。
また「お釈迦様と同じ方向で眠るのは恐れ多い」という信仰心の篤さから敬遠されたとも考えられています。
ちなみにこの考えは日本だけで、仏教の発祥地であるインドでは「お釈迦様と同じ方向で眠るのは縁起がいい」そうです。
家相
家相に関しては気の流れが悪くなるという理由があるものの、赤裸々に語るならば「北枕」の演技担ぎはあくまで縁起担ぎでしかなく、むしろ恋愛運や健康運を上昇させる方角として見直されています。
ただしいくら縁起担ぎでしかないからといって、神棚に足を向けるのはモラルに反しているため、気を付けなくてはならないです。
「枕」の「木へん」
他にもうんちくはあり、有名なうんちくを挙げるなら「枕」の「木へん」が外せません。
現在ではそばの実だったり羽毛だったりなど頭に丁度良い感触をもたらす素材でつくられている枕ですが、昔は木材でつくられているのが当たり前でした。
代表的な木製の寝具といえば2000年に福井県清水町の甑谷在田遺跡にて発見されたもので、弥生時代の被葬人の棺の中で見つかりました。
日常使いしていたかどうか分からないものの、現時点ではこの発見された代物が日本最古となっています。
戦国時代の丸太
また日本における木製の寝具と言えば、戦国時代の丸太も代表的です。
ゲームや漫画、アニメなどの描写によって短時間で終わりがちだと思われている合戦ですが、通常なら数日から1年以上かかってもおかしくありません。
その間、敵襲や夜襲など敵の攻撃に気を付けなくてはなりませんが、眠りだけはどうにもないため、考案されたのが丸太に頭を乗せ、眠ることでした。
これによりもしも敵の襲撃があったとしても、気付いた足軽が丸太を蹴るなり衝撃をもたらせば、まとめて起こせるという寸法です。
まとめ
それから経済的に余裕があったり、こだわっていたりする人は複数個持っていますが、中国の偉人こと西太后も複数個持っていたと伝えられています。
関連サイト
枕メリット
最終更新日 2025年7月9日